とうつきの本棚

本に纏わることの記録。

はじめに【本とわたし】

本を読まなくなったのはいつからだろう。

 

幼稚園~小学校低学年の頃は絵本が好きだった。

親戚から貰った絵本がたくさんあって、何度も繰り返し読んだ。

 

小学6年生で児童文学にハマった。

青い鳥文庫夢水清志郎や怪盗クイーン、クレヨン王国、いちご…。

学校の図書室で端から借りて、それでは足りずに古本屋で買い集めた。

森絵都さんの本は装丁も可愛らしくて好きだった。

同時にCLAMP作品をはじめとした漫画にハマったのもこの頃。

 

中学校でも変わらず図書室に入り浸った。

ダレンシャンや守り人シリーズが好きだった。空色勾玉は文章が長くて苦戦したことを覚えている。

電撃文庫に出会い、キノの旅しにがみのバラッド塩の街なんかを読んだ。

時雨沢恵一さんの著作をリアルタイムで追い掛けた。

 

……と、すると。高校時代だろうか。

これまで明るく開放的だった学校の図書室が、暗く閉鎖的に感じるようになった。「読書を楽しんでもらう」娯楽施設だったのが、「学習のための調べ物をする」教育施設になった気がした。物理的にも、校舎の端で通いづらかった。

時代的には、たしかケータイ小説が流行っていた頃だ。いや、もう少し前から流行っていただろうか。ネット上にも小説が溢れていた。漫画やライトノベルの影響で無事オタクになっていた私は、ネット上の二次創作小説ばかりを読むようになって、紙の本からは遠ざかってしまった。

ただ、文章を読むこと自体は好きだった。得意な教科は現国、古典。

 

大学時代も同じ。

学校の図書館には、もはや流行りの小説なんてものはわずかしかなかった。

ただ、お金を掛けて作られた図書館の居心地は良く、高校時代よりは通っていたかもしれない。誰が読むかも分からない小難しそうな本の背表紙を眺めるのが好きだった。

バイト先の近くの図書館の貸出カードを作った。これで市区町村の貸出カードは、住んでいる場所と合わせて2つ目。

ネット小説を読み漁っては寝不足になっていた。

 

 

会社員になって、「本を読むのは良いこと」という雰囲気が強まった。

9時出勤5時退勤、休日はカレンダー通りな職場のため、学生時代よりも時間に余裕ができた。

純粋に「昔のように本を楽しみたい」とも思った。

 

電車通勤中に、短編小説を読んでいた時期もある。

面白いし、続きは気になるし、いい時間潰しにもなる。

でも、あの頃みたいな集中力や、情熱や、熱心さは戻ってこなかった。

「あんなに好きだったことを、同じように楽しめない」

それが苦手意識となって、ますます本との距離が出来てしまった。

 

でも、結局は文章が好きなのだ。

暇なときにはふらっと図書館に行くし、相変わらずネット小説を読んでいるし、資格取得のために読む関連図書は楽しい。

たくさん本を読みたいなぁと思う。今でも。

 

ところで、私は文章を書くことも好きだ。

そして、経験した物事を記録していくことも好きだ。

読んだ本を記録に残したいな、と思っていた。読書量のあまりの少なさに、心折れてやめてしまっていたけれど。

 

でも、やっぱり、書き残したい。

そして、本を楽しみたい。

そんなわけで、このブログを始めることにした。

 

2022年12月4日