愛知県名古屋市の伏見駅近くにある「ランプライトブックスホテル名古屋」に宿泊してきました。
広く綺麗な部屋と旅&ミステリージャンルに特化した選書、おいしいコーヒーが楽しめるブックホテルです。
「ランプライトブックスホテル名古屋」の概要
ホテルの特徴をざっとまとめます。
- ☆名古屋駅から東山線で1駅「伏見駅」から徒歩3分の好立地。
- ☆部屋はシンプル&綺麗。居心地の良く読書もしやすい環境。
- ☆購入前の本を2冊まで部屋に持ち帰って読むことができる。
- ☆1階ブックカフェのカフェラテがおいしい。チェックイン日に利用できるドリンク無料券も貰えてハッピー。
- ★「旅とミステリー」に特化した選書。旅カテゴリは写真集や短め旅エッセイがほとんどなので、活字をがっつり読みたい場合はミステリーしか選択肢がない。海外ミステリー多め。
- ★「24時間灯りの消えない、街の本屋さん。」を謳っているものの、「当面の間、営業時間を7:00~19:00とさせていただきます」でやや看板に偽りあり(2023年2月現在)。
- ★部屋にバスタブはなくシャワーのみ。
「ランプライトブックスホテル名古屋」のレビュー
居室
今回泊まったのは、シングルルームです。
ベッドカバーや壁面の白色を中心に、木のナチュラルベージュ、アクセントの黒でまとめたシンプルなカラーリングが落ち着きます。夕方に撮影したので、照明の影響かややオレンジがかって見えますね。
部屋の広さは、公式ホームページによれば13㎡。一人で泊まるには十分な広さに感じました。
部屋の大きな特徴として挙げられるのが、こちらのオットマン付きの一人用ソファー!読書をゆっくりと楽しむことができます。サイドボードもいい位置にありまして、飲み物やスマホを手元に置きつつ、リラックスできます。
水回りはこんな感じです。手前がトイレ兼洗面台兼脱衣所、奥がシャワールーム。
旅の疲れをバスタブで癒したい!って人にはマイナスポイントでしょうか。
部屋には各種タオル、パジャマ、ドライヤー、シャンプーリンスハンドソープ、電気ケトルなどがあります。歯ブラシやヘアブラシは1階から持って帰るスタイルです。
ブックカフェ
このホテルの本について語るとき、外せないのは1階ブックカフェの存在だと思います。よって、まずはブックカフェについて書いていきます。
店内奥に座った眺めはこんな感じ。おしゃれな雰囲気〜!
居室同様にベージュに黒を効かせた配色がおしゃれです。ぽつぽつと浮かぶライトも素敵。まさに"ランプライト"ブックスホテルですね。明るすぎず暗すぎず、落ち着いて読書できる空間となっています。
利用客は1人〜2人組が多く、話し声がうるさくなかったのも良かったです。大体は読書、パソコン、書き物をしながらの利用者でした。
ブックカフェなので、本を読みながらコーヒーを飲めます。これはカフェラテ。スタバのトールサイズくらいはあるかな。たっぷり飲めました。
2023年2月現在、ホテルに宿泊するとチェックイン日限定でドリンク無料券が貰えます。上のカフェラテはこちらで頼みました〜!ホテルの居室だけでなく、サービスを目一杯楽しんでもらおうという心意気を感じます。
ホテル宿泊者は24時間利用できるカフェです。私は夜20時過ぎまで過ごし、翌7時には朝食で利用するなど、かなり長時間利用させていただきました。
本
さて。そんなブックカフェに並ぶ本が、このホテルで楽しめる本となります。
公式ホームページにも書かれている通り、ここは「旅とミステリー」に特化したブックカフェ。上の店内全景写真で右を向くとこんな本棚があります。
海外ミステリーがびっしり!この写真外にも海外ミステリーが続きます。別の棚に国内ミステリーも少々。ミステリーカテゴリーが大充実の印象でした。
旅カテゴリーは、世界の絶景といった写真集が中心です。日本や世界の知られざる観光地、湖、星空、夜景……。他には旅エッセイやお散歩ルート紹介本もありました。
他に雑誌や本・装丁に関わる本もありつつも、旅とミステリーの本が大半です。それ故に、このカテゴリーにハマらない人には「読みたい本がない」となりかねないかも。例えば「普段は恋愛小説や青春物を読む」「ライフスタイルや食べ物の本が好き」などですね。
私は写真集の見方がイマイチ分からず、海外ミステリーに疎いため、何を読むか(悪い意味で)迷ってしまいました。カフェや居室で読んだのは以下。
『毒入りチョコレート事件』アントニイ・バークリー(高橋泰邦訳) - とうつきの本棚
『キツネと星』コラリー・ビックフォード=スミス(スミス幸子訳) - とうつきの本棚
短めの旅エッセイと超有名な海外ミステリー、幻想的な写真集と美しい絵本。普段は読まないジャンルと出会える、という意味では良いかもしれません。
書店…?
1階のブックカフェは「24時間灯りの消えない、街の本屋さん。」をコンセプトにした「旅とミステリー」の専門書店でもあります。購入前の本を店内で読める、書店兼カフェのスタイルです。
ただ、ここが書店かと問われるとなんとも微妙です。というのも、ブックカフェ&ブックホテルがメインで、本を売る気はないんだろうな…と思ってしまうから。それを一番感じるのはこちら。
これは売り物の本なのですが、ブックカフェ&ブックホテルの利用でかなり傷んでいます。こういった、すでに古本状態となった本がちらほら……。
購入前の本を読めるブックカフェって、おそらく在庫冊数が多いために本一冊一冊の傷みはひどくなく、売り物の状態を維持できているのだと思います。ここは専門書店で取り扱い冊数も少ないため、ピンポイントで本が傷んでしまうのでしょう…。売る本と読める本を分けるか、書店をやめて所蔵本を貸し出す形式にするか、経営的には一考の余地がありそうに思います。
また、ホテル宿泊者以外には24時間営業ではないので、やや看板に偽りあり感も……。
朝食
今回は朝食付きプランで宿泊しました!
- お値段:+700円の朝食付きプラン
- 場所:1階のブックカフェ
- 時間:7:00~9:30
- 内容:ミニバーガー2種とドリンク
ミニバーガーがかわいい~!バンズにランプライトブックスホテルの焼き印がある~!種類は6種類ほどあったかな。しょっぱいのと甘いのと。
カフェが混んでいたらどうしよう…と思いましたが、7時に来店し先客は2~3人ほど。その後読書しつつ8時過ぎまで滞在しましたが、特段混み合うこともありませんでした。安くはありませんが、ホテルをじっくり楽しみたい人にはおすすめです。
宿泊料金
2月の金曜日から1泊1名シングル、朝食付きプランで8,490円でした。
2023年2月~3月の空室状況を見ると、平日は8千円台後半~9千円台です。居室の綺麗さ、1階カフェ、本読み放題、名古屋駅からの近さを考えると、十分お買い得なお値段だと思います。一方、土曜チェックインや一部金曜チェックインは平気で倍額以上する日もあるので、できるだけ平日に泊まった方がいいです……。
全国旅行支援キャンペーン中で価格がブレていますかね?
まとめ
純粋なホテルとしても、居室の綺麗さやオットマン付ソファーの存在、1階カフェの居心地の良さや利便性の高い立地(名古屋駅から一駅)を鑑みると、なかなか好評価のホテルと言えると思います。唯一、バスタブがなくてシャワーなのがマイナスポイント。
ブックホテルとしては、選書に偏りが大きすぎて不向きな人には不向きかもしれません。旅やミステリーが好き、雑誌や写真集をパラパラ見るのが好きな人は問題なし。青春小説やライフスタイル本が好きな人は、ぱっと読みたいものがないかもしれませんが…ぜひ、新しい出会いに期待して。オットマン付きソファーもカフェも、読書にぴったりな環境が揃っています。
個人的には、海外ミステリーのおすすめ作品を調べてからまた行きたい!と思えるホテルでした。