とうつきの本棚

本に纏わることの記録。

その他

『ドキュメント 生還 山岳遭難からの救出』羽根田治

山で遭難・救助された”普通の人たち”へのインタビューを通じて、遭難中の行動や心境、救助の様子を詳しく綴った本。 著者の羽根田氏が、実際に山で遭難・救助された人たちに取材して書き起こした文章。遭難中の様子は物語のように表されており、何を考えてい…

『映画を早送りで観る人たち ファスト映画・ネタバレ――コンテンツ消費の現在形』稲田豊史

一時期話題となった「ファスト映画」や、あちこちの動画サービスで見かける「倍速再生機能」、そして積極的にネタバレを好む人たち。それで作品を鑑賞したと言えるのか、どうしてそれらを好むのかを調査・考察した新書。 先日読んだ廣瀬涼『タイパの経済学』…

『無印良品は、仕組みが9割』松井忠三

業績低迷状態だった無印良品を復活させた良品計画会長によるビジネス書。業務の仕組み化=マニュアル化の大切さを説く。 「小さな業務もマニュアルに落とし込み、仕組み化することで仕事を効率的に進められる」との考え方が柱。仕組み化の大切さやマニュアル…

『山岳気象遭難の真実』大矢康裕

豪雨や落雷、豪雪など気象が原因の山岳遭難について、その背景や対策を考える新書。 飛行機事故や山岳遭難の話を読むのが好きだ。当時の状況を精査して原因や今後の対応を冷静に整理した分析は面白い。一方で、事故の悲惨さをセンセーショナルに描いた物語は…

『タイパの経済学』廣瀬涼

最近よく使われるようになった「タイパ(タイムパフォーマンス)」という言葉の意味や背景を、「コスパ(コストパフォーマンス)」との比較やファスト映画を観る心理、さらにはSNS普及による交流方法の変化などから考えた本。 私は「コスパ」は良く使うが「…

『ふしぎな図書館』村上春樹、佐々木マキ

探している本は地下にあると図書館司書に言われた「僕」は、図書館の地下にいた老人に、探していた本と一緒に閉じ込められてしまう。羊男や綺麗な女の子と言葉を交わしながら、何とか家に帰る方法を探す話。 大人向けのナンセンス絵本。正直よくわからなかっ…

『いいね!ボタンを押す前に―ジェンダーから見るネット空間とメディア』治部れんげ他

ネット上での炎上や諸問題をジェンダーの視点から分析・考察した本。複数の著者の文章を集めてまとめたもの。 この本ははてなブログで知った。たしかはてなブログトップからアクセスしたので、どこの誰の記事かはもう分からない。ちょうどTwitterで目にする…

『現代アートの本当の見方 「見ること」が武器になる』フィルムアート社

現代アートをどう見るか?を主題として、そもそもの芸術作品の見方(画材、画法、テーマ……)や現代アートに関する対談、種類ごとの現代アートへの関わり方なんかを雑多にまとめた本。 数ある芸術作品の中でも、現代アートは「どう見たらいいのかわからない」も…