とうつきの本棚

本に纏わることの記録。

池袋駅「梟書茶房」【本とカフェ】

池袋駅にある「梟書茶房」に行ってきました。本をコンセプトにした店内装飾やメニューは楽しいけれど、落ち着いて本を読める環境ではないかな。

「梟書茶房」の特徴

  • 池袋駅直結の「池袋Esola」4階で立地良し
  • ☆本をコンセプトにした店内装飾やメニューが可愛い
  • ☆表紙とタイトルが隠されたシークレットブックあり
  • ★土日だけでなく平日も大混雑。基本2時間制で忙しない
  • ★本を読む人は少なめ。混雑と会話でザワザワして落ち着かない
  • ★店内で読める本は座席スペース隣接の本棚にあり選びづらい

→総評:本をコンセプトにしたおしゃれカフェとしてなら楽しめるものの、本を読むカフェとしてはマイナス点が多い。個人的には「ブックカフェ」とは言えない。
土曜12時半頃と、平日13時半頃の2回訪れたので、両方合わせて書いていきます。

「梟書茶房」のレビュー

成り立ち

梟書茶房は

  • カフェチェーン店のドトール
  • 校正の会社が営む書店のかもめブックス

が手を組んだカフェです。「本と珈琲の魅力を伝えようとして作ったお店」とのこと。

www.doutor.co.jp


場所

池袋駅東口(いけふくろう像がある方で、サンシャインシティとは反対側)にある「Esola(エソラ)池袋」の4階にあります。池袋駅の地下道にEsola1Fへ通じるエスカレーターがあるので、地上を歩かずに辿り着くことも可能です。

 

カフェメニュー

ドトール系列ですが、メニューは大きく異なります。ドリンク、パスタやオムライスなどの軽食、シフォンケーキやパンケーキなどのスイーツが揃っています。メニュー全ページは後記。

1回目の土曜昼に訪れた時はオムライスとフルーツティーを注文。

オムライスは正直期待外れでした。玉子がペラペラ、ご飯とソースの量が少なめで、850円(税別)の価値は感じません。ファミレスのオムライスの方が何倍もおいしい。

フルーツティーは見た目がおしゃれ&味も美味しくてテンション上がりました。


↑この状態で届きます。ティーポットの上にこんもりと盛られたフルーツがおしゃれ!2杯分あるのでたっぷり楽しめます。甘くて美味しいフルーツティーでした。

 

2回目の平日昼過ぎに訪れた時は、ランチセットのパスタを頼みました。

平日OPEN〜15時まで、フード850円+珈琲or紅茶500円のところ、セットで1000円(税別)になります。お得!

木曜だったので、「エビとモッツァレラのトマトクリームソース」を注文しました。トマトをベースにモッツァレラチーズの食感とまろやかさ、海老のプリプリ感を楽しめて良かったです。
セットの紅茶も2杯分楽しめる量でお得感がありました。

メニューは全ページ撮影してきたのでどうぞ!(2023年3月初め時点)

カフェチェーン店なのに、飲み物の種類が少ないのが印象的です。コーヒーは①ブレンド②アイス珈琲③カフェオレの3種類しかありませんし、他に紅茶3種、ソーダ類のみです。代わりにご飯とスイーツが充実していますね。

 

本(シークレットブック)

梟書茶房の最大の特徴は、シークレットな本屋さんの存在。タイトルが隠された本を、掲載された紹介文だけで選んで購入できます。その種類なんと約2000冊!カフェの外に本棚があり、そこにずらっと並んだ本から選びます(2023年2月時点)。

また、メニューにも指定のシークレットブックがついたセットがあります。

新しい本との出会いが楽しめそうですが、こちらの取り組み、私は利用していません。特別好きな本だけを所有したいので、どんな本か分からず購入する制度と、根本的に考え方が合わないんですよね…。

加えて、2023年3月初め時点では、本棚の在庫がほぼカラです。

たしかに包装紙で包んだり、通常の本とは異なる対応を伴う納品で大変なんでしょう。でもこの空っぽ具合、お店としていいんでしょうか…?

 

本(書架)

シークレットブックは購入が必要ですが、店内の本は購入せずに読むことができます。約1000冊の本があるとのことですが……とても手に取りづらい位置にあります。

本と珈琲 梟書茶房 [FUKUROSHOSABO]

公式の店内図をお借りしました。本棚のある図書エリアは左下のL字の部分です。本棚→二人席→本棚→二人席……と交互に並んでいます。また、ラウンジエリアとは柵で区切られて、狭い廊下のようになっています。
つまり、図書エリアは

  • 人一人がようやくすれ違える幅の廊下に
  • 利用客の座席と交互で

存在しているのです。……本を選びづらいっ!!

めっちゃ気まずいんですよ。本棚に近付くと近くの二人席の利用客さんに「えっ何?」ってチラ見されますし、席の後ろを通るときは身体を細くしないといけないですし。全然ゆっくり本を選べない〜!

並ぶ本も一癖あるような本が多く(主観)、ぱっと選ぶのは難しいです。

↑唯一まだ辿り着きやすい位置にあることりっぷたち。

 

内装・座席

店内の落ち着いたダークブラウンの机や装飾、オレンジ色がかったランプなど、雰囲気があって良いです。所々に本をモチーフにした装飾もあっておしゃれ。

メニューのカバーが本のようだったり、伝票が鍵の形をしていたり……「本をコンセプトにしたカフェ」としてテンションが上がります。

座席は訪れた2回とも「アカデミックエリア」と呼ばれる、一人用の席に案内されました。おそらく四人座る想定の長テーブルですが、コロナ対策か椅子は三つしか置かれていないので広々使えました。
他にも低めのテーブルとソファの「ラウンジ」や、日差しが明るい「森の部屋」、本棚に挟まれた「図書エリア」など様々な座席があります。

 

混雑具合

とっっっても混んでいます。
1回目。土曜12時半頃に訪れた時は、すでにほぼ満席で待機が7組ほど。一人席は空いていたようで、順番を飛ばして13時頃入店。15時に退店した際は15組以上の名前が書いてあり長蛇の列でした。
2回目。平日13時半頃に訪れた時は、満席ではないものの5組ほど待機。途中で満席になり、15時半に退席した際はやっぱり10組ほど待機していたようでした。

土日祝・平日問わずに激混み!!!

カフェの雰囲気を楽しむために来ている方も多く、話し声やざわざわした空気感で全く落ち着けません。ゆっくり本を読める環境ではありませんでした。

そして混雑時は2時間制です。(※店員さんが声を掛けに来る)

入店時に混んでいなくとも、混んできたら暗黙の了解で2時間制になるようです。1回目は入店段階で2時間制の案内がありましたが、2回目は特に案内がないまま2時間後に突然声を掛けられたので驚きました。

また、お店のキャパに対して慢性的な人手不足に感じます。料理全般の提供に30分以上掛かる、空席が多数あるのに片付け未了で案内できない…etc。Googleマップを見ると常態化しているようで、あまり親切とは言えません。

 

まとめ

冒頭にも書いた通り、本をコンセプトとしたカフェとしては可愛くて良いです。鍵モチーフの伝票にはきゅんとします。

しかし、本を読むカフェを謳いながらも本を選びづらく、ミステリーブックはほぼ品切れ、騒がしくて落ち着かず、時間制限があってなお落ち着かない……。ブックカフェを名乗らないで欲しいなぁと思います。

なお、すっごい辛口なのは期待の裏返しです。ネットで調べた時はとても素敵に見えて、楽しみにしていたのに。ここまで本を読む環境が整っていないとは。

もう行くことはないかなぁ……。