とうつきの本棚

本に纏わることの記録。

『七月に流れる花』恩田陸

夏城(かなし)に転校して来たばかりの中学生・ミチルは、全身緑色の男から招待状を渡されて、一夏の林間学校に参加することになる。六人の少女だけで過ごす静かで奇妙な生活。この林間学校の目的はなんなのか、ミチルは何故呼ばれたのか。 全身緑色の男に追い…

『無印良品は、仕組みが9割』松井忠三

業績低迷状態だった無印良品を復活させた良品計画会長によるビジネス書。業務の仕組み化=マニュアル化の大切さを説く。 「小さな業務もマニュアルに落とし込み、仕組み化することで仕事を効率的に進められる」との考え方が柱。仕組み化の大切さやマニュアル…

『学びのきほん 自分ごとの政治学』中島岳志

遠い世界に感じる「政治」を自分ごととして捉えるための考え方を学ぶ本。 よかった。よい文章だった。 「政治の世界ではよく”右派”や”左派”というけれど、そもそもなんで右とか左とか言うの?」から始まり、哲学者の考え方と政治の関わりや、大きい政府/小さ…

『山岳気象遭難の真実』大矢康裕

豪雨や落雷、豪雪など気象が原因の山岳遭難について、その背景や対策を考える新書。 飛行機事故や山岳遭難の話を読むのが好きだ。当時の状況を精査して原因や今後の対応を冷静に整理した分析は面白い。一方で、事故の悲惨さをセンセーショナルに描いた物語は…

『タイパの経済学』廣瀬涼

最近よく使われるようになった「タイパ(タイムパフォーマンス)」という言葉の意味や背景を、「コスパ(コストパフォーマンス)」との比較やファスト映画を観る心理、さらにはSNS普及による交流方法の変化などから考えた本。 私は「コスパ」は良く使うが「…

『マンガ 会計の世界史』田中靖浩

15世紀のイタリアで簿記が生まれ、オランダで株式会社が誕生し、イギリスで会計監査が始まり――そんな会計の歴史をマンガで面白おかしく学べるビジネス書。 15世紀から21世紀まで、要点に絞ったストーリーとキャッチ―に仕立てられた偉人たちによるマンガは面…

『経営幹部必読! 早わかり IFRS』グローバルタスクフォース

上場企業において今後適用が進むだろう会計基準・IFRS(イファース)について、経営者向けに基礎から説明した解説書。 細かい規則や具体的な作業内容よりも、「IFRSとはなにか?」「どんな考え方の会計基準か?」の解説が詳しい。タイトルにある通り、実務担当…