とうつきの本棚

本に纏わることの記録。

『しないことリスト』pha

世の中に溢れる「しなきゃいけないこと」に対して「それはしなくてもいいんじゃない?」と投げかける、いい感じに脱力した本。

 

いわゆる「しなきゃいけないこと」の99%は「本当は別にしなくてもいいこと」だ。この本は、世間で「しなきゃいけない」とされていることを一つ一つ検討していって、「あー、あれもこれも別にしなくてもいいんだ。人生ってもっと幅があるものなんだ」と、少し力を抜いてラクに生きていけるようにするための本だ。

『しないことリスト』6ページ

私は元々「持ち物を少なくして生きていきたい!」と考える自称ゆるミニマリストであり、土日どちらかは予定ゼロの完全休日にしないとヘロヘロになる体力無し人間なもので、この本の随所に「わかる~!」と頷きまくってしまった。

世間に合わせてたくさんのものを買い集めるより、自分がほしいものを少し持っていた方が幸せだ。たくさんのお金を忙しく稼いでじゃんじゃん使うより、少ないお金でのんびり暮らす方が性に合っている。ずっと元気で居続けるのは体力的に無理なので、そんな自分を知っておいて適宜休みつつやりたい。

 

共感する点がある一方、おや?と思うこともぽろぽろあった。主に仕事に関する点だ。今、隣の席の人が業務中ずっと私用スマホを見ていてううんと思っているので、仕事を頑張らなくていい……といった内容は受け入れがたかった。著者も書かれたことを全部実践しようとしたらそれはそれで引く、みたいなことを書いていたので、気に入った部分をぼちぼち意識する形にしたい。そして、なんか人生が上手くいかないな~と思ったらまた読んで、その時の視点で新しく気に入った点があれば取り入れる……と、程よく付き合ってみたい。

 

  • タイトル:『しないことリスト』
  • 著者:pha
  • 出版社:大和書房
  • 読んだ日:2023年9月~10月
  • 経路:コンフォートホテル奈良のライブラリーカフェ