とうつきの本棚

本に纏わることの記録。

2023-01-01から1年間の記事一覧

柴崎駅「本とコーヒー tegamisha」【本とカフェ】

東京都調布市にある書店兼カフェ「本とコーヒー tegamisha」に行ってきました。東京蚤の市などを主催する手紙舎運営の、落ち着いた雰囲気が素敵なお店です。

清澄白河駅「Ginger.tokyo」【本とカフェ】

東京都江東区にあるカフェ「Ginger.tokyo」に行ってきました。 本とレコードが並ぶ、カフェご飯がとっても美味しいお店です。

『ことり』小川洋子

長年幼稚園の小鳥小屋を掃除していた「小鳥の小父さん(おじさん)」が亡くなった。一羽の小鳥が収まった鳥籠を抱きかかえ、安堵してゆっくり休んでいるかのように亡くなった小鳥の小父さんの一生を振り返る物語。 とても静かな作品だった。作中によく"じっ…

『麦本三歩の好きなもの』住野よる

よく食べて、おっちょこちょいで、散歩が好きで、図書館が好き……そんな麦本三歩の日常を描いた作品。 きっととても好きだろうと手に取ったけど、残念ながら好みではなかった。まず三歩の業務態度が不真面目すぎてイライラする。かつ地の文のライトノベル風味…

御茶ノ水ソラシティ古本市(2023年4月)

2023/4/23〜4/30に開催されている「御茶ノ水ソラシティ古本市」へ行ってきました。

『一番やさしい!一番くわしい!はじめての「投資信託」入門』竹川美奈子

投資信託への第一歩を踏み出す初心者向け解説本。 様々な株式や債権をまとめて販売する投資信託を、様々なおかずを詰めて作成するお弁当に例えるなど、説明が平易でわかりやすい。 そもそも投資信託とは何なのか、どこでどうやって購入するのか、購入時に確…

『最初からそう教えてくれればいいのに!Accessのデータベースのツボとコツがゼッタイにわかる本』立山秀利

Microsoft Officeソフトの「Access」について、完全初心者が最初の一歩を踏み出すことのできる本。 この参考書の本文中には、何度も繰り返しこんな文章が現れる。 「何やらややこしい話だなぁ」と思われた方も少なくないかと思いますが、一般的な意味でのデ…

『私の生活改善運動 THIS IS MY LIFE』安達茉莉子

自分にとって心地よい生活を続けるために、身の回りのすべてを見直し、より良い生活を目指すエッセイ。 帯の言葉が刺さった。 「これでいいや」で選ばないこと。「実は好きじゃない」を放置しないこと。 本文p.10に登場する言葉である。 自分にとっての心地…

池袋駅「梟書茶房」【本とカフェ】

池袋駅にある「梟書茶房」に行ってきました。本をコンセプトにした店内装飾やメニューは楽しいけれど、落ち着いて本を読める環境ではないかな。

『現代アートの本当の見方 「見ること」が武器になる』フィルムアート社

現代アートをどう見るか?を主題として、そもそもの芸術作品の見方(画材、画法、テーマ……)や現代アートに関する対談、種類ごとの現代アートへの関わり方なんかを雑多にまとめた本。 数ある芸術作品の中でも、現代アートは「どう見たらいいのかわからない」も…

『サクリファイス』近藤史恵

自転車競技(ロードレース)のスポーツ青春小説、かつ、想像もできない理由で起きた悲劇を紐解くミステリー。 初読は10年前。これまで読んだ本の中で、もっとも心に残っている本。 まず自転車競技の説明が上手い。 これまで自転車レースなんて一度も見たこと…

東京駅「スターバックスコーヒー TSUTAYA BOOKSTORE MARUNOUCHI店」【本とカフェ】

東京駅近くの丸ビル内にあるブックカフェ「スターバックス コーヒー TSUTAYA BOOKSTORE MARUNOUCHI店」に行ってきました。 2022年12月にオープンしたばかり。スタバ×TSUTAYAのコラボ店舗です。

『鳥と雲と薬草袋』梨木香歩

主に関東以西の地名について、その成り立ちや著者の思い出ぽつぽつと語る掌編エッセイ。 見開き1ページの短さで、各地の地名にまつわる話が展開される。古来より脈々と受け継がれて来た地名に感嘆したり、旅行や取材で訪れた時の思い出に浸ったり、縁起のい…

『北欧こじらせ日記』週末北欧部chika

北欧大好きな著者がほんわかタッチのイラストで綴る、フィンランドの魅力とやりたいことに近づくキャリアのエッセイ。 イラストほんわかで可愛い~!ふわふわタッチの漫画、フィンランドの綺麗な写真、丁寧な言葉遣いの文章が並び、とても楽しく優しい気持ち…

東京駅構内「BOOK COMPASS」【本とカフェ】

JR東京駅構内にあるブックカフェ「BOOK COMPASS」に行ってきました。 話題の本とビジネス書が並ぶ、気軽に入れてカレーのおいしいブックカフェです。

『おいしいごはんが食べられますように』高瀬 隼子

始終不穏な空気の漂う、働く人たちの仕事とご飯の物語。 この本の説明は、公式の内容紹介が秀逸すぎる。これ以上の文章が浮かばない。 第167回芥川賞受賞! 「二谷さん、わたしと一緒に、芦川さんにいじわるしませんか」心をざわつかせる、仕事+食べもの+…

愛知県「ランプライトブックスホテル名古屋」【本とホテル】

愛知県名古屋市の伏見駅近くにある「ランプライトブックスホテル名古屋」に宿泊してきました。 広く綺麗な部屋と旅&ミステリージャンルに特化した選書、おいしいコーヒーが楽しめるブックホテルです。

『キツネと星』コラリー・ビックフォード=スミス(スミス幸子訳)

紺の布張りに白インクの装丁。絵と文字が入り混じるような本文。ポツポツと紡がれる誌的な言葉。 「美しい絵本」の言葉がぴったり。こんなに美しい絵本、初めて出会った。 ストーリーは単純で、だからこそ静かに読める絵本だと思う。 ひとりぼっちの臆病なキ…

『世界 幻想とファンタジーの情景』

おとぎ話に登場しそうな青い湖面、断崖絶壁にそびえる城、幾何学模様の教会……そんな美しい情景を集めた写真集。 おとぎ話か、映画の世界か。そんな世界観の写真が並ぶ。空想の産物ではなく、すべてこの地球のどこかに存在している場所だから驚きだ。 落ち着…

『毒入りチョコレート事件』アントニイ・バークリー(高橋泰邦訳)

ひとつの事件を6人がそれぞれ推理する、推理の手法と展開を楽しむミステリー。海外ミステリーに明るくない私でも、名前は知っているとても有名な作品。 既に殺人事件が発生し、警察が捜査するも行き詰まった状態で物語が始まる。探偵役は犯罪研究会の6人。彼…

『旅ドロップ』江國香織

口当たりの良い、旅に纏わる掌編エッセイ。 ひとつひとつの話が短く、旅先で手軽に読むことができた。とても読みやすい。短いながらも文章が美しくて、ついつい引き込まれた。 内容は"旅"がテーマだ。ただ、いわゆる旅行記ではない。もちろん、長崎に行った…

『新版 谷根千ちいさなお店散歩』南陀楼綾繁

谷根千エリアにあるちいさなお店たちが、その店主の思いと共に分かる本。 東京都上野にほど近いエリア、谷中・根津・千駄木をあわせて「谷根千(やねせん)」と呼ぶ。住宅街やお寺、墓地などに囲まれたこの街には、小さなお店が軒を連ねているらしい。 カフ…

『グリフォンズ・ガーデン』早瀬耕

恋人ともに札幌へやってきた"ぼく"。就職先の知能工学研究所で、"ぼく"は有機素子コンピューターIDA-10の中にひとつの世界を創り出す。 物語は「PRIMARY WORLD」と「DUAL WORLD」の2つの軸を持って進む。最初は意味がわからなかったが「PRIMARY WORLD」を読…

『プラネタリウムの外側』早瀬耕

"ぼく"と南雲が開発した、有機素子コンピューター・IDA-Ⅺを用いた会話プログラムを取り巻く物語。 冒頭数ページは、読む小説を間違えたかと思った。斜に構えた男主人公は意味の分からないことを言い出すし、寝台列車に乗る"ぼく=北上"と"彼女=尾内"以外に、…

『雑貨屋さんぽ 名古屋愛知編』

名古屋市を中心に、可愛らしい雑貨を取り扱うお店をまとめた一冊。観光のお供ではなく、雑誌や絵本として楽しむべき本。 可愛らしく穏やかなテイストの雑貨屋さんが、多くの写真を用いて紹介されている。お店の外観や内装、雑貨たち……素敵な雰囲気が紙面から…

『すらすら税効果会計 第3版』三林昭弘

税効果会計について、初心者向けに丁寧に説明した参考書。 かなりかみ砕いて書かれており、わかりやすく説明された本だと感じた。 特に「第1章 税効果会計のはなしを始める前に」「第2章 税効果会計ってなんですか?」が良かった。税効果会計の理念やら計上…

『税効果会計の経理入門 第2版』有限責任監査法人トーマツ

税効果会計の基本および具体的な手続について、教科書的にまとめた本。 税効果会計とは何か?から、基本的な枠組みや一時差異の概要、回収可能性の検討、連結財務諸表における税効果会計まで、事細かに記載されている。 良く言えば順を追って丁寧に説明して…

『ほどよい量をつくる』甲斐かおり

作れば作るほど、売れれば売れるほど良いとされる大量生産・大量消費社会。 そのために過剰なほど働いたり、売れ残ったものが捨てられたり、無理な値引きを強いられたり、商品がどうやって作られたものかわからなかったり……。それって本当に必要ですか? も…

『秘密。私と私のあいだの十二話』吉田修一他

12人の著者による、1つの物語を2つの視点から綴った短編集。 なんてことないストーリーが、別の視点から綴られると驚きの展開に……!そんな期待を持って読んだものの、完全に期待外れだった。 『秘密。』というタイトルから、「A面に隠された秘密がB面を読む…

『死神の精度』伊坂幸太郎

「この人間は八日後の死が相応しいか?」。調査部の死神・千葉と、調査対象の人物を描いた連作短編集。 死神・千葉のキャラクターが魅力的。調査対象を詳しく調べずに「可」を出す死神も多いらしいが、千葉は傍から対象人物をよくよく観察している。一方でそ…